アメリカで美容師になるために気をつけるべき点がいくつかあります。アメリカの美容師免許であるコスメトロジーライセンスを取得し、合法的に働くことのできるビザによってアメリカの美容室に就職する必要があります。
アメリカで実際に働き始めるまでには多くの落とし穴があり、情報を知らないと無駄にアメリカの美容学校に通ったり、コスメトロジーライセンスを受験することができなかったり、合法的にアメリカで働ける期間がほぼなかったりとさまざまです。
実際ロサンゼルスではエージェントがそのような情報を前もって提示していない場合が多く、アメリカに来たはいいものの実際に美容師として働くことができなかったという方が後を立ちません。
そんな状況を改善するため、私たちBeauty Academy LAは皆さんの状況別に、アメリカでどうやって美容師になることができるかをロードマップにまとめました。
コスメトロジーライセンスとは?
コスメトロジーライセンスとはアメリカでヘア、ネイル、エステ、メイクアップのサービスが提供できるスタイリストのための資格です。日本でいう美容師免許に近いライセンスですが、ヘア以外にもネイルやエステ、メイクアップなど人に触れる美容サービス全体を提供できる資格です。
コスメトロジーライセンスを獲得するためには
コスメトロジーライセンスを取得するためには、以下の要件が必要です。
・美容学校での1,600時間の履修時間
・コスメトロジーライセンス試験に合格する
・TAX ID の取得(試験を受けるのに必要になります)
・ビザ(アーティストビザ)を取る、ビザ(E2)をサポートしてくれるお店を見つける
時間をトランスファーする
この1,600時間の履修時間は必ずしもアメリカの美容学校である必要はなく、日本での美容学校の履修時間と、免許取得後の美容師経験をトランスファーすることができます。
コスメトロジーライセンス試験に合格する
州で定められているコスメトロジーライセンス試験に合格することでアメリカの美容師免許を取得することができます。コスメトロジーライセンスは筆記試験と実技試験によって構成されています。コスメトロジーライセンス試験の申し込みをする際には、ソーシャルセキュリティーナンバー(日本でいうマイナンバー)が必要になるのでかなり注意が必要です。
Tax IDを取得する
コスメトロジーライセンス試験を受験するにはTax IDナンバーが必要なので、弊社や他の会社を利用してナンバーを取得する必要があります。弊社でのTax IDの発行確率は他社に比べて高いです。
アメリカで美容師になるためのプロセス
アメリカで美容師になるためのプロセスは人によってかなり異なるので注意が必要です。
大きく分けて5パターンに分類されます。
日本で美容師免許を持っている方
1 日本で準備したい方
2 日本で準備したい方でコンテスト受賞歴、芸能系の仕事、雑誌掲載経歴等がある方
3 アメリカで語学を勉強したい方
日本で美容師免許を持っていない方
4 美容学校の経験がない方
5 日本の美容学校に通ったことのある方
自分がこの5つの中のどのパターンなのかを考えてみましょう。以下にそれぞれのパターンについて詳しく解説してあるのでご覧ください。
日本で美容免許を持っている方
1 日本で準備したい方
日本で美容師免許を持っている方で日本で準備したい方は、日本の美容学校の時間を日本にいながらトランスファーし、試験の日にちが決まったらアメリカに観光ビザ(ESTA)で入国後、コスメトロジーライセンス試験を受験・所得します。弊社では、試験前の対策としてコスメトロジーライセンス取得講座を設けているので、試験日の2ヶ月前に入国していただきこの講座を受けて試験に臨んでいただくこともできます。
コスメトロジーライセンス試験を申し込みするためにはソーシャルセキュリティーナンバーが必要なので、弊社や他の会社を利用してナンバーを取得する必要があります。
アメリカで働くためにはビザが必要なので、コスメトロジーライセンスを取得した後は、アメリカでビザサポートしてくれる会社を探す必要があります。アメリカの観光ビザであるESTAでは90日間しか滞在できないので、その90日の間にコスメトロジーライセンスを取得し、ビザサポートしてくれる会社を探すことも可能ですが、時間にかぎりがあるので現実的でないかもしれません。
もっと時間に余裕が欲しい方は観光ビザではなく、学生ビザで来てアメリカの語学学校に通いながらサポートしてくれる美容室を探す方が良いかもしれません。
それでもライセンス取得後、日本にいながらビザサポートしてもらえそうなサロンを探すという方には、日本で美容師を続けながら、弊社のオンライン塾を利用して、アーティストビザに必要な条件を揃えてアーティストビザを取得するという道もあります。アーティストビザを取得するメリットとしては、サロンにビザをサポートしてもらう必要がないので、仕事の選択肢が増えるということです。ただし、アーティストビザ取得には多くの条件が必要になりますので、道のりは簡単ではありません。
2 日本で準備したい方でコンテスト受賞歴、芸能系の仕事、雑誌掲載経歴等がある方
日本で準備したい方でコンテスト受賞歴、芸能系の仕事、雑誌掲載経歴等がある方
日本でコンテスト入賞歴、雑誌掲載歴、芸能関係の仕事歴等がある方はアーティストビザという選択肢があります。アーティストビザとは、ある一定の技能に長けた人のみに与えられるビザで、美容師の中でも都内で有名人を担当している人、メディアに出演経験のある方、コンテスト等での入賞歴が対象になります。
アーティストビザを取得する場合も、他のパターンと同様にアメリカで美容師になるにはコスメトロジーライセンスを取得する必要があります。アーティストビザを取得した後は、アメリカに合法的に滞在することができるので、学生ビザや観光ビザでアメリカに入国する必要はありません。またアーティストビザではソーシャルセキュリティーナンバーも同時に取得できます。
3 アメリカで語学を勉強したい方
日本で美容師免許を持っていて、アメリカで英語を勉強しながら、コスメトロジーライセンスを取得します。アメリカに観光ビザ(ESTA)ではなく、学生ビザで語学学校に通いながらコスメトロジーライセンス試験を受験し、アメリカの美容師免許を取得します。
アメリカの語学学校に通っても、コスメトロジーライセンス試験受験に必要なソーシャルセキュリティーナンバーは取得できないので、弊社や他の会社を利用する必要があります。ビザサポートしてくれる会社が見つかるまで、学生ビザでアメリカに合法的に滞在することができます。
日本で美容師免許を持っていない方
4 美容学校の経験がない方
日本で美容学校に通ったことがない方は、日本で美容学校に通って履修時間をトランスファーすることもできますが、アメリカの美容学校に通うことをお勧めします。
アメリカの美容学校に通った場合、終了と同時に試験を受けることができるので、試験申し込み時に必要なソーシャルセキュリティーナンバーの心配もないです。
アメリカの美容学校に通った場合は、OPT(Optional Practical Training)といって、学校を卒業した後にトレーニング期間を取得することができます。このOPTはアメリカでのビザによって期間が異なるので注意が必要です。
Mビザの場合
アメリカの専門学校から発行されるMビザではOPTは半年しかありません。アメリカの美容学校でコスメトロジーライセンス試験に必要な履修時間を満たした後、試験を受けるのですが、MビザではOPTが半年間しかないので、アメリカでの美容師免許を取得した頃には帰国しなければいけないといった事態にもなりかねません。
またMビザの場合は、コスメトロジーライセンス試験に必要なソーシャルセキュリティーナンバーを取得することができないので、弊社のような第三の機関に発行をお願いする必要があります。Mビザから他のビザに変更することができないようにビザの制限がかなり厳しいのでおすすめしません。
F1ビザの場合
アメリカの学校から発行される学生ビザであるF1ビザの場合、OPTは1年間取得することができます。またF1ビザではソーシャルセキュリティーナンバーを発行することができるので、コスメトロジーライセンスを取得する際に問題を抱えることはありません。
MビザからF1ビザに切り替えができないのに対し、F1ビザからMビザに切り替えることは可能です。つまりF1ビザはMビザに比べて制限が緩いビザと言えるでしょう。日本で美容免許を持っていない方はアメリカでF1ビザで入国することを強くオススメします。
5 日本の美容学校に通ったことのある方
日本で美容師免許は持っていないが、日本の美容学校に行ったことのある方は、その時間をコスメトロジーライセンス試験に必要な時間としてトランスファーすることができます。カリフォルニア州の規定が1600時間なので、日本の美容学校で2年間(昼夜間)を卒業した方は、この時間はクリアできるはずですが、もしこの時間がクリアできない場合は、アメリカの学校で足りない分の時間を弊社提携校で受講してクリアすることができます。
アメリカで勉強する場合はビザの取得に注意が必要です。アメリカの学校で美容を学ぶには2種類のビザ(MビザかF1ビザ)があります。専門学校ビザであるMビザでアメリカで入国してしまうと、下手すればアメリカで美容師として働くことができなくなってしまうケースがあります。M-1、F-1については、4の美容学校の経験がない方のところを参照してください。
お店探し(E2ビザサポート)
コスメトロジーライセンスを取得した後は、自分をしてくれる企業を探す必要があります。観光ビザでは90日間しか滞在することができないので、コスメトロジーライセンス試験に合格し、ビザサポート企業を探すのは至難の技です。学生ビザで語学留学することで、英語を勉強しながら美容室を探すのがオススメのやり方です。
以前はH1-Bビザと呼ばれる労働ビザを美容師が取得することができたのですが、年々移民法が厳しくなり、今ではE2ビザと呼ばれるビザ一択になっています。したがってアメリカの企業を探す場合はE2ビザをサポートできるかを基準に就職活動することをオススメします。
私たちBeauty Academy LAではハリウッドを中心に、皆さんがアメリカの美容室で働けるようにタレントエージェントとしてビザサポート企業を紹介しています。弊社やE2ビザを出せる有名サロンで働くことでアメリカに長期間滞在することが可能になります。