特別インタビュー:ロサンゼルス・ビバリーヒルズで活躍する日本人美容師

ロサンゼルスのビバリーヒルズで活躍する日本人美容師、Leay Serizawaさんとのインタビューを特別にお届けします!

美容とヘアスタイリングの頂点を目指す皆様のために、Serizawaさんが歩んできた成功への道を探ります!

インタビュー動画と詳細

https://hr.aitworks.com/hairstylist-youtube-interview/

おすすめサービス

コスメトロジーライセンス取得とビザサポート

アメリカで働きたい人を応援!「資格US Executiveメンバーシップ」とは

本コラムでは、当社のサービス「資格US Executiveメンバーシップ」と、美容業界で働くために必要な「コスメトロジー」および関連US資格メンバーシップ特典についてご説明します。

1. 「資格USのEXECUTIVEメンバーシップ」について

資格US-アメリカのキャリアを実現するためのサポート

「資格US」は、アメリカに“目的”を持って来る人たちを応援するサービスを提供しています。アメリカでの留学、資格取得、ビザ取得、仕事探し、そして新しい生活を始めるためのサポートを通じて、皆さまの夢をかなえるお手伝いをしています。 (詳細はこちら: 資格US)

その中でも、特にアメリカで働くことを目指す方々のために、「Executiveメンバーシップ」をご用意しています。

Executiveメンバーシップは、アメリカでのキャリアを実現したい方々向けの有料会員向けサービスです。私たちは「アメリカで働く」をテーマに、アメリカ進出を目指す皆さまの夢をサポートします。アメリカで働きたい、住みたい、スキルを活かしたい日本の方々を、就職面やビザ面で支援いたします。Executiveメンバーシップに参加いただくことで、以下の特典が得られます。

メンバーシップ特典

・ビザサポート求人

アメリカでのキャリア目標に合わせたビザサポート求人情報をご紹介。スムーズなキャリアチェンジを実現しましょう。専門チームがビザ取得から就業までのステップをサポートし、新たな職場での成功をサポートします。

・コミュニケーション

真剣にキャリアをサポートする専任担当者が、あなたの希望やニーズを丁寧に聞き、最適な求人をご提案します。経験豊かな専門家があなたの進むべき道を共に探り、成功へのステップをサポート。個別のカスタマイズされたサポートを提供します。

・LINE情報配信

就労ビザ情報、希望職種の動向、アメリカ各地域の特徴など、有益な情報をLINEで定期的にお届けします。アメリカでの成功への鍵を提供し、最新情報や役立つアドバイスで、あなたの可能性を広げるお手伝いをいたします。

資格USの目的は、あなたがアメリカでの夢を実現できるようサポートすることです。ぜひ、資格USのExecutiveメンバーシップに参加して、アメリカでの成功への一歩を踏み出してみませんか? 詳細はこちら: 資格US-Executiveメンバーシップ

2. コスメトロジーについて

アメリカでコスメトロジストとして働くためのコスメトロジーライセンス

アメリカでの美容関連のキャリアを目指す方々に向けて、コスメトロジーライセンスが存在します。このライセンスは、ヘア、ネイル、エステ、メイクアップなどの美容サービスを提供するための資格であり、アメリカでの美容業界で活躍するために必要です。

コスメトロジーとは

コスメトロジーライセンスは、アメリカでヘア、ネイル、エステ、メイクアップなどの美容サービスを提供できるスタイリストのための資格です。アメリカでは、このライセンスを持つことで美容関連の仕事がほとんど可能となります。特に日本で美容学校を卒業した方々は、必要な授業時間を免除されるため、試験対策に集中することができます。

コスメトロジーライセンスの重要性

コスメトロジーライセンスを持つことで、以下の美容関連の仕事が可能となります。

・美容師

・ヘアメイクアップアーティスト

・ネイリスト

・エステティシャン

・アイリスト(マツエク・まつげパーマ)

美容師免許のトランスファー

日本ですでに美容師免許を持っている方は、アメリカの美容免許にトランスファーすることができます。日本の美容学校の2年制を卒業した方は、通常規定時間をクリアしており、また経験も計算に入れることができます。これによってアメリカでの履修義務を免除されます。(アメリカの美容学校に通わなくて良い。)

取得方法と試験

カリフォルニアのコスメトロジーライセンス試験は英語で行われ、筆記試験のみが行われております。資格USでは、アメリカの美容学校でテスト対策講座の経験を持つ専門家による講座を提供しており、合格すればライセンスを取得できます。

アメリカでのキャリア

アメリカでは、日本人の器用さやホスピタリティーが高く評価され、コスメトロジーライセンスを持つことで就職の可能性が広がります。資格USでは、美容サロンのご紹介も行っており、美容業界でのキャリアを支援しています。

「資格USの有料メンバーシップ」特典

アメリカで美容系テクニシャンとして活躍するための有料メンバーシップに加入いただくことで、以下の特典を受けられます。

・情報提供

アメリカで美容師、ネイリスト、エステティシャン、マツエクテクニシャンなど、美容系テクニシャンとして必要な最新情報を、LINEで定期的にお届けします。現地にいるからこそ分かる実態を特別に公開し、アメリカでのキャリア構築に役立つ情報を提供します。さらに、会員限定の職種別Zoom企画も定期的に開催しており、有益な情報を学びながら交流する機会を提供しています。

・マッチング

アメリカの企業へのマッチングサービスを提供しています。アメリカの日系企業から現地アメリカ企業まで、さまざまな会社をご紹介し、あなたのスキルや希望に合った就職先を見つけるお手伝いを致します。また、資格取得やビザに関するサポート相談も行っており、対象ビザとしては「E2」「アーティストビザ」「グリーンカード」などをサポート対象としています。

これらの特典を通じて、アメリカでの美容系テクニシャンとしてのキャリア形成を支援致します。ぜひ資格USの有料メンバーシップに参加してみませんか?あなたの夢を実現させるお手伝いをさせていただきます。

詳細はこちら: https://shikaku.us/membership/cosmetologist#benefit

アメリカで美容サロンを経営する

2013年の夏、ビバリーヒルズの高級サロン経営をすることになりました。

ここでは、私が何のビザでアメリカに来たのか?ライセンスはどうしたのか?などお伝えします。

M&Aで投資(E2)ビザを取得

2012年、私は日本の弁護士に、どのようにしたらアメリカにビジネス目的で行けるかとたくさん聞いて回りました。学生としてビザを取得する方が多い中、私の場合は留学経験もなくビジネス目的であったため、最初はほとんどの弁護士から難しいと返答がありました。ただ、1人の弁護士から「M&Aはどうか?」と言われ、当時はまだM&Aと言えば大手会社の買収イメージが強く、あまりピンと来なかったのですが、その時、個人や中小企業でもアメリカの会社、レストラン、美容サロンなどを買収してビザを取得する方法があることを初めて知りました。ただし、その弁護士にどの会社を買収したら良いのか聞いたところ「それは分からない。ただアメリカでは結構個人レベルでもM&Aが盛んです」という返事でした。

私は急いでアメリカの知人(エージェント)に、アメリカのM&Aのことを聞いてみましたが、その方もあまりよくわからないとのことでした。そこで、IT関連企業を経営していた主人にアメリカのインターネットでいろいろ調べてもらいました。そして、アメリカではM&Aが盛んで多くの案件が売買されていることを知ったのです。私は早速渡米し、エージェントとともに、さまざまな案件のリサーチを開始しました。それが2012年12月のことでした。

当時、私がM&Aの対象として考えたのは美容サロンでした。理由は、IT会社などは20~50万ドルで良い案件がなかったことと、アメリカのイメージとしてはやはりハリウッドやセレブのイメージが強く、ハリウッドやビバリーヒルズで美容ビジネスを経営するのは面白いと思ったのです。

目をつけたサロン買収案件は3つありました。1つ目はBlow Dry Barにカットもカラーもサービスに加えたAll in oneの美容サロン、2つ目はハリウッドの一流ホテル内の美容サロン、そして3つ目はビバリーヒルズの高級サロンでした。

結果的には上記の中で、最も自分の経験が活かせて、投資ビザ(E2ビザ)が取得できそうだった3つ目のサロンにしました。それがアダム・サンドラー、ジェシカ・アルバなど名だたるセレブを顧客に持っていたYuki Sharoni Beauty and Lifestyleだったのです。従業員30名ほどで、ヘアサロンメインのネイル、エステサロンも兼ね備え、売上は約2ミリオンの高級美容サロンでした。

そして、2013年2月には、諸々の買収手続きを終えて帰国し、3月には投資ビザ(E2ビザ)の書類を移民局に提出し、5月下旬に投資ビザ(E2ビザ)を取得しました。

投資ビザ(E2ビザ)取得に興味のある方は、ぜひ下記を参考にしてみてはいかがでしょうか?

「投資家ビザでアメリカ移住を実現」

美容サロン経営者のメリット

私は、美容師やスタイリストではなかったため、経営上の工夫をかなりしましたが、日本で美容室やサロンを経営している美容師・オーナーの方であれば、M&Aによるサロン買収と投資ビザ取得はお勧めです。

理由

1. ライセンス取得が容易である。サロン経営ライセンス(Establishment License)、販売許可証(Seller Permit)を得ることが比較的簡単です。

2. ソーシャル・セキュリティー・ナンバーやクレジットヒストリーがなくても、前オーナーがリース契約支援、協力をしてくれる。

3. 最初からサロンに顧客やスタイリストが付いているため、ビジネスがある程度安定している。また、投資ビザ申請の際に、既存スタイリストがアメリカ市民でPayroll(正社員)の場合は非常に有効です。

これらが、新規サロン構築よりもビジネス買収の方が良い理由です。また、買収でもビジネス買収ではなく居抜き買収という方法もあります。

ビジネス買収と居抜き買収

ビジネス買収ではなく居抜き買収が良いケースをご説明します。

1. ある程度の規模で改装し新規オープンするケース

ビジネス買収の場合、スタイリストも顧客も既にいるため、期間を要する改装工事はスタイリストや顧客離れに繋がることがあります。

2. 独自のマーケティングプランがあるケース

新サロンテーマに合ったスタイリストを集めるプランや集客のマーケティングプランがある場合は、既存ビジネスに依存しない居抜き買収の方が良いと思います。

3. 人材斡旋会社を活用するケース

ロサンゼルス人材斡旋会社を活用し、ネイティブのバイリンガルスタッフやスタイリストを新たに雇用し②のプランを実現する。特に下記サイトの人材斡旋サービスでは、バイリンガルのスタイリストを得意としていて実績があるようです。

aIT Works(人材派遣、IT開発および販売、コンサルティング)

なお、新規で場所を借り、サロン構築のための工事をしてサロンオープンすることはお勧めできません。

理由

1. 工事に非常に時間がかかる。

アメリカの工事は非常にスローで納期を守らないケースが多いです。

2. ソーシャル・セキュリティー・ナンバー、クレジットヒストリーがない。

場所をリースしたり、書類手続きをする際に非常に困難な作業が待っています。また、前に進まないケースもあります。

3. ライセンス取得が困難。

ライセンスによっては ソーシャル・セキュリティー・ナンバー、クレジットヒストリーが必要になり、もしない場合はライセンス取得ができないケースもあります。

このように、アメリカで初めてサロン経営する場合、たとえ日本でチェーン店やフランチャイズ店を持っているオーナーでも、アメリカでは全く勝手が異なるため、最初は居抜き買収やビジネス買収をおすすめします

もし、現在日本のサロンを経営しており、アメリカ進出を検討されている場合は、ぜひご相談ください。また、日本の美容師資格をアメリカのコスメトロジー・ライセンスに書き換えるサービスも行っており、多くの日本人美容師の夢を叶えております。

ビューティー・アカデミー・ロサンゼルス「コスメトロジー・ライセンス取得プログラム」

弊社サービスに関するご質問など、お気軽にお問い合わせください。

問い合わせ:takashi@yukastylebh.com

無料相談Lineアカウント:@jp-usa

生徒さんの例②ビバリーヒルズの高級サロンで就職・ビザ支援

interview1

今回のコラムでは、ロサンゼルスに住まいを構えながら、短期間で夢のコスメトロジー・ライセンスを取得したIさんのインタビューをお届けします。

Yukaまずはライセンス・トランスファーお疲れさまでした。そして、テスト合格おめでとうございます!

Iさんありがとうございます!

Yukaテストはどうでしたか?

Iさん運よく、筆記も実技も一発で合格することができました。すでに見たことがある問題ばかりで助かりました(笑)。

Yuka
筆記テストは一般的に難しいと言われていますが、弊社の対策講座はお役に立ちましたか?

interview2

MisatoBeauty Academy LA*のテスト対策講習で学んだことと、頂いていた過去問を勉強しました。むしろ、それしかやっていませんでした(笑)。

YukaIさんは、日本での美容サロン経験はなかったと記憶していますが、一発合格ということで素晴らしい結果ですね!500

Iさん日本の美容学校を卒業してからすぐアメリカに来たので、おっしゃるように日本のサロンでの経験はなかったのですが、Beauty Academyの講座がすごく役に立ちました。

Yukaそうなんですね!なぜ日本で美容師の経験を積まずにアメリカに来られたのですか?

Iさん子どもの頃からアメリカが好きで住んでみたかったのと、若いうちの方が英語を覚えるのが早いかなと思っていたからです。

Yukaずっとアメリカが好きだったのですね!

Iさん小さい頃からずっと好きで、洋画もよく見ていました。物心が付いた時にはもう好きでしたね。

Yukaいつから美容師になりたいと思っていたのですか?

Iさんあまり覚えてはいないのですが、幼稚園の卒業文集には「将来美容師になる」と書いてありました。

Yuka子どもの頃から美容師になるという夢を持っていたのですね!親御さんが美容師だったとか、そういった理由からですか?

Iさんいえ、全然。父はバイク屋で、母は看護師なのでそこは全く関係ないです(笑)。

Yukaそうなんですね(笑)。なぜそんな小さい時から美容師を目指そうと思われたのですか?きっかけなどはありましたか?

Iさん幼い頃から美容院に行くのがすごく好きだったのと、友達の髪の毛を可愛くしてあげて喜んでもらえるのが好きでした。ちなみに、幼い時、両親からもらった誕生日プレゼントはヘアケア商品でした!

Yukaアメリカに来る際に、言語の問題などの不安はありませんでしたか?

interview3

Iさん筆記はもともとできた方だったので、アメリカに行ったらどうにかなるでしょ!という気持ちで来ましたが、実際には全然会話することができなくてショックを受けました。でも、Beauty Academyの講座や、生活に慣れ現地の人と直接話すようになってから英語力は伸びましたね!やっぱり机に向かって勉強するだけだとダメだなと思いました。

Yukaそれは私も痛感しました。やはり積極的に話すことが大事ですよね!

Iさんそうですよね。実際に話して、あの人何言ってるんだろうとか、今の単語どういう意味なのかと思って調べることが大事ですよね。そして自分で調べた単語を使ってみて、「あ。通じた!」これの繰り返しです(笑)。

Yukaなぜ渡米先にロサンゼルスを選ばれたのですか?

Iさん一応ニューヨークも視野に入れて考えていたんですが、ロサンゼルスはビーチが近くにあって、暖かい気候がとても気に入りました。あと、いろんなヘアスタイルを見ていて、LA独特のスタイリングやカラーのスタイルが自分に合っていたからです。

Yukaビバリーヒルズの方で内定も決まったようですが、Beverly Hillsのような高級サロンについて何か感想はありますか?

Iさんまずは価格に驚きました!ハイライトやフルカラーだと、平均で600ドルはかかります。日本では考えられませんよね!

Yuka今後も、Iさんのキャリアアップなど、フォローアップをしていきますので、これからもよろしくお願いします!

Iさんこちらこそよろしくお願いします。

インタビューを終えて

今回Iさんは、ロサンゼルスにあるBeauty Academy LAで、コスメトロジー・ライセンスを取得されました。そしてこのたび、ビバリーヒルズにある高級ヘアサロンに、ビザサポート付きで内定が決まりました!Iさんの努力、さらに弊社のサポートも加わり、この素晴らしい結果につながりました。今後は彼女のカラーアシスタントとしての活躍にも期待です!

日本人美容師がアメリカで活躍するために

コスメトロジーライセンス

今回のコラムでは、これまで私自身が美容業界でやってきたことと、日本にいる美容関係の方々に向けてより高みを目指せるアメリカで活躍するためのお話をしていきます。日本国内だけでやっているとなかなか見えない世界のお話なども共有していきます。

美容業界での経験

私は2013年にビバリーヒルズにあった高級総合美容サロン「ユキシャロニー Beauty and Life Style」を買収しました。そこのオーナーがユキさんといって日本人みたいな名前だったのですが、ユダヤ系の方で、当時は5本の指に入る高級美容サロンだと言われていました。買収の過程としては、もともと場所の条件としてビバリーヒルズが良いというのはあったのですが、当時活躍されていた日本人の美容師さんで“ユキさん”という方がいらっしゃって、最初その方のサロンなのかなという勘違いもあり、私のエージェントから連絡があったのがきっかけです。でも実際はユダヤ系の方が経営していた高級美容サロンで、アダム・サンドラーやジェシカ・アルバなどのスターのヘアカットを担当していたようなところでした。1階がヘアサロンで30~ 40席ぐらいあり、2階はネイルサロンとエステで5部屋くらいあるような総合美容サロンを買収しました。

サロン経営をしていく中で、やはり私自身も日本人ということもあり、いろんなご縁で日本にいる方や在米邦人から、ここで働きたいなどのお話をたくさんいただいて、日本人も雇用してきました。その中で、ビバリーヒルズでの美容師さんの立場だったり、職業的な評価が日本とは違うなと思ったり、逆に日本人がすごいなと思ったりしたこともあります。日本には日本の良さもありますが、やはり美容師として本当の高みを目指すならビバリーヒルズやウエストハリウッドで挑戦するべきだと感じています。そういったところもお話できればと思います。

客単価の違い

美容業界で高みを目指す上で、じゃあゴールはどこなのかという話からしていきますが、私が買収したサロンのユキシャロニーというオーナーさんは自身でもヘアカットなどしていて、当時でヘアカット250ドル、ヘアカラー400ドルくらいだったと思います。今の円安の状況を考えると、ヘアカットでおよそ4万円ですね。これは、日本の常識からするとすごく高いなと感じるかと思うのですが、活躍しているオーナースタイリストとしては平均的な金額です。名だたる超ハイエンドブランドのサロンだとヘアカット500ドル、ヘアカラー700ドルくらいでやっているスタイリストもいます。さらに、1日の回転数は日本の美容師さんはすごく多くて15回転くらいする人もいますが、こちらは働き者の美容師さんでもせいぜい8回転ぐらいですね。その分単価が高いので、例えばヘアカット250ドルで10回転すると一日2500ドルで、今の日本円でいうと40万円弱くらいですね。私の経験からいうと、活躍しているオーナースタイリストさんだと年間40万ドル、2番手、3番手だと20万ドルぐらい稼いでいます。さらに「Mèche」 サロンや「Sally Hershberger」などのトップ・オブ・トップは、スタイリストの方でも年間30~40万ドル稼いでいて、日本の原宿、青山のスタイリストの方からしても考えられないレベルだと思います。

実は、美容師の高みという話でいくとさらにすごい方たちがいて、例えば「KAO(花王)」さんが買収した「Oribe」というプロダクト。これはもともとニューヨークのヘアスタイリストだったオリベさんが開発した美容プロダクトです。他にも「John Frieda」というロサンゼルス、ビバリーヒルズにあったサロンの美容プロダクトもKAOさんに買収されました。やはりアメリカである程度知られるようになると世界でも名が売られるようになって、プロダクトの収入も入ってくる、さらにそれがうまくいくとKAOさんや「L’Oreal」 などの大手の会社が買収するという流れになって、100億200億のお金が入ってくるということが実際にあります。そういった意味で、日本の若く志の高い美容師は、アメリカで勝負して高みを目指せるのではないかと思います。

美容師としてのさらなる売り出し方

さらなる高みを目指す美容師としての売り出し方は、最終的にはプロダクトの販売です。自分の名前のプロダクトを開発してブランドを作り、さまざまなマーケットで売り出していくことで違った方向から収入を得ることができます。成功すればその収益が入ってきますので、スタイリストとしてお客さまの髪の毛をセットしなくても、お金が入ってくる仕組みが出来上がります。これはトップスタイリストとして成功した方たちの最終的なゴールと考えられていて、私が以前買収したサロンの元オーナーさんも12品ほど開発していました。ただ、これがうまくいかないと倉庫代やボトル代などで余計な資金がかかってしまう上に、美容品には使用期限があるので期限内に使わないと廃棄するケースもあります。必ずしも商品を作るのが良いとは言い切れませんが、トップスタイリストはサービスを行わなくても収入源がある仕組みを作るのが理想とされています。

最初に選ぶ場所が重要

ただ、一点気をつけた方がいいのが最初の場所選びです。日本のエージェントさんや、こちらにもエージェントや学校からのいろいろな意見があると思うのですが、私は場所が重要だと思います。ぜひビバリーヒルズ、ウエストハリウッドに来てください。なぜかというと、ビバリーヒルズやウエストハリウッドはセレブやお金持ちが住んでいるエリアで、動くお金の単位が3~4倍から10倍くらい違います。先ほども話しましたが、単価がヘアカットだけで250ドルに加えて、チップも入れると300ドルは超えます。ビバリーヒルズに住んでいるような人だと30%とか40%のチップを入れるので、日本と比べると本当に単価が違います。日本の美容師さんは1日15回転ほどして、5000円の単価でかなりの肉体労働なんて話もよく聞きます。それに比べるとアメリカのサービスは優雅で、日本の半分くらいの回転率でお客さんとのんびり会話しながら仕事ができます。とはいっても全部のエリアでそんな優雅な仕事ができるのかというと、そういったわけではなくて、アメリカの田舎の方に行ってサロンのサービスをやろうとしてもせいぜい日本の1.5倍くらいの収入にしかなりません。英語の問題やエージェンシーの考えでアメリカの一般的なエリアで働き始めて、そこでお客さんができてしまって、5年も10年もそこを離れられない人をたくさん見てきました。ですから最初に選ぶ場所が本当に重要で、ビバリーヒルズ・ウェストハリウッドというちょっと特別なエリアに来るべきだと思っています。

日本の美容師はチャンスがある

日本から高みを目指して来て、高収入を目指していくならもちろんスキルを磨いて、人一倍努力しなくてはいけないというのは変わらないんですけど、私自身サロン経営していた経験からいうと日本人は気質としてもビバリーヒルズで成功する可能性がすごく高いと思います。働き者ですし、技術力としてもここで通用するものを持っている方は非常に多いんですよね。それに加えてホスピタリティーもありますので、言葉が完璧に通じなくてもやっていける可能性は大いにあります。美容サロンで何か過失があったりけががあったりしたときに報告するState Boardというアメリカの保健所のようなところがあるんですけど、日本国籍の人はそういったクレームが少なくて、国籍としての評価も非常に高いです。そういった意味で、ライセンスがトランスファーされやすかったりすることもあります。なので高みを目指すならば、アメリカに来て収入を上げる、世界トップクラスの美容師の年収に近づく、さらに輝けば自分のプロダクトを開発して作る。そこのレベルまでいくと、プロ野球選手や成功しているサッカー選手と変わらないような年収になります。私としてはぜひそういった高みを目指してアメリカのビバリーヒルズに来る日本人を応援したいなと思っています。

今回は、アメリカの美容業界について詳しくご紹介しました。カリフォルニア州で始める方は、良いエリアとサロンを選んで活動すると、日本では実現しえないメリットがあると思います。弊社ではアメリカへの美容留学、日本美容免許の書き換え、ビザサポート、アメリカでの美容の仕事などを支援しますので、どうぞお気軽に以下のリンクへお問い合わせくださいませ。

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アメリカで活躍する日本人美容師の雇用形態と待遇

コスメトロジーライセンス

日本在住の美容関係の方々に向けた「アメリカで活躍するため」のコラムです。日本国内にいると理解しにくい、アメリカの美容師の雇用形態と待遇についてお話をしていきます。

日本とアメリカの美容師環境の違い

日本の美容師さんは、多くの場合、給与形態が決まっており、サラリーマンのように働いています。1日当たり10~20人といったたくさんのお客さんに対応する一方で、基本的に固定給で仕事をする方がほとんどです。一方で、アメリカでは今回ご紹介するコミッションレンティングといった働き方や収入を得る方法があり、これらは最近日本の一部でも取り入られるようになってきました。

以下では、実際にビバリーヒルズとウエストハリウッドで美容室の経営をしていた私が、さまざまな働き方や収入を得る方法、またアメリカで美容師を始める際のお勧めの方法などをお話しいたします。

アメリカの美容師の雇用形態と待遇

アメリカでもフランチャイズやチェーン店で働いている美容師は、日本と同じ正社員です(アメリカではペイロール)。おそらく、日本では固定給で毎月同じ給料日に給与される形式が多いと思いますが、アメリカは給料の支払いの形態がバイウィークリーで、2週間に1回というパターンが多いので、毎月給料日が変わります。そしてペイロールの場合は、時給×働いた時間で計算されるのがほとんどです。ただ、アメリカと日本で最大の違いはチップです。単純に考えて、カリフォルニア州の今の最低時給は2023年から15ドル50セントなので、これで8時間勤務したことになると1日124ドル 、つまり1カ月で大体2500ドルくらいが新人でも最低賃金で保証されるということになります。これにプラスして、サービス料として15%~25%ほどのチップが入ります。アメリカは、がんばればがんばるほど評価されるので、認められるとチップはどんどん増える仕組みなのです。

ペイロールで働いた美容師が、業績が伸びて有名になっていくと、基本的にはレンティングかコミッションという形態になります。最近は、EDDという労働局が厳しいので、美容室で働く美容師さんは基本的に従業員かレンティングです。ただ、そうでない場合も多く散見されますので、そういう場合はコミッションを利用します。

コミッション制が美容師に好まれるのは、売り上げの約半分が入るからです。サンタモニカやLAのエリアの良いサロンでは、カットで単価80ドルから高くて1000ドルということもあります。私がサロンを始めた時のトップスタイリストは、カットで250ドルだったので、オーナーと美容師の取り分で50%/50%の場合は、それぞれ125ドルです。これは、サロンと美容師と地域によってだいぶ変りますが、私が知っているジェネラルなケースだとLAにある日系のサロンは、大体サロン側が60%で、美容師側が40%であることが多いです。ただ、お客さんが増えるほど美容師側の比率が高くなるので、実力と結果が重視されます。先ほど例に挙げたトップスタイリストは実際70%のコミッションだったので、1回のカットで175ドルほどでした。これで1日10人カットすれば1日1750ドル。そこに25%のチップが入ると、約2200ドルです。つまり年間で50万ドル位ということになります。これはトップスタイリストの話ですが、日本人でもこれだけ活躍できれば同等の収入が得られるということです。

一方で、レンティングは、サロン内の椅子をそのままサロンから借りて施術を行う働き方です。これは、サロン側からすると家賃と同等の扱いで、週に決まった金額が美容師からサロンに支払われるかたちになります。例えば、月に1万ドル収入があるスタイリストの場合は、400ドル×4週間で1600ドルをサロンへの家賃代として支払うため、月収は8400ドルです。自分でお客さんをたくさん持っていて人気で、充足率がよく、単価も高く取れる人は大体レンティングです。ただ、これは始めたばかりの新米スタイリストにとっては赤字になってしまうので、ある程度のお客さんがついている人でないとレンティングは難しいです。レンティングはお客さんも自分で管理することになるので、カード決済機を持参していたり、自身や顧客のスケジュール管理も行うので、いわゆる個人事業主のような形で仕事をします。

つまり、ペイロールから始まってそのうちコミッションになり、最終的にレンティングで個人事業主になるというのが、標準的なロサンゼルス界隈のスタイリストのステップです。

美容師としてのさらなる売り出し方

さらなる高みを目指す美容師としての売り出し方は、最終的にはプロダクトの販売です。自分の名前のプロダクトを開発してブランドを作り、さまざまなマーケットで売り出していくことで違った方向から収入を得ることができます。成功すればその収益が入ってきますので、スタイリストとしてお客さまの髪の毛をセットしなくても、お金が入ってくる仕組みが出来上がります。これはトップスタイリストとして成功した方たちの最終的なゴールと考えられていて、私が以前買収したサロンの元オーナーさんも12品ほど開発していました。ただ、これがうまくいかないと倉庫代やボトル代などで余計な資金がかかってしまう上に、美容品には使用期限があるので期限内に使わないと廃棄するケースもあります。必ずしも商品を作るのが良いとは言い切れませんが、トップスタイリストはサービスを行わなくても収入源がある仕組みを作るのが理想とされています。

スタートするエリアの大切さ

ここまでの説明は、良いエリアで仕事をした場合です。田舎の方では客単価が大きく違ったりするので、良いエリアであればそのくらいの収入も夢ではないということです。カリフォルニア/ロサンゼルスの良いエリアとは「ビバリーヒルズ」と「ウエストハリウッド」と言い切れると思います。本当に世界的に有名なスタイリストがいるのはウエストハリウッド。少し年齢が上がるけれど変わらないくらい良いスタイリストがいるのはビバリーヒルズです。

私自身がエージェントとして、日本から志高くアメリカに来て活躍しようとする美容師さんに伝えたいことは「良いエリアで仕事を始めよう」ということです。以前、ハリウッドで活躍するトップ3のサロンのオーナーさんにトップスタイリストの共通点について尋ねた際、口を揃えて言っていたことは「とても良いエリアの、とても良いサロンのアシスタントから始める」ということでした。前回の記事でもお話ししたように、美容サロンの単価の低いエリアでお客さんが付いてしまうとそこから離れられなくなってしまうのです。

ビバリーヒルズで初めから働くなど無理な話と思うかもしれませんが、日本人の美容師のスキルは非常に高いので全然そのようなことはありません! 私も以前トップサロンのオーナーに日本人のアシスタントを紹介しましたが、そのアシスタントを2~3日見てもらった結果、時間は守るし、規律正しいし、とても真面目に働いているという評価をオーナーさんからいただきました。こうなると、お客さんからの評価も上がっていき、2~3年継続して働いているうちにアシスタントにもお客さんが付いてきます。エリアの良いお客さんは大体チップも良いので、最終的に単価が上がってくる。こういう好循環によって高収入のスタイリストが生まれていきます。

今回は、アメリカでの美容師の雇用形態と待遇、そしてこれから美容師として活躍する方に向けたアドバイスなどをご紹介しました。カリフォルニア州で始める方は、良いエリアとサロンを選んで活動すると、日本では実現しえないメリットがあると思います。弊社ではアメリカへの美容留学、日本美容免許の書き換え、ビザサポート、アメリカでの美容の仕事などを支援しますので、どうぞお気軽に以下のリンクへお問い合わせくださいませ。

お問い合わせはこちら

アメリカでコスメトロジーライセンスが取得できない理由とは?

コスメトロジーライセンス

カリフォルニア州(ロサンゼルス、ハリウッド、ビバリーヒルズ、サンディエゴ、オレンジカウンティ)やハワイ州に夢と希望を抱き、現地の美容学校に入学する日本人学生が毎年大勢います。

しかし、残念ながらこれらの学生がコスメトロジー・ライセンスも取得できないまま日本に帰国する事態が起こっています。

コスメトロジーライセンスとは?

コスメトロジーライセンスとは

コスメトロジーライセンスとはアメリカでヘア、ネイル、エステ、メイクアップのサービスが提供できるスタイリストのための資格です。

日本でいう美容師免許に近いライセンスですが、アメリカではヘア以外にもネイルやエステ、メイクアップなど人に触れる美容サービス全体を提供できる資格となります。

このコスメトロジーライセンスを取得するには美容学校で規定の履修時間を修了し、コスメトロジー試験に合格する必要があります。

なぜ日本人学生が帰国してしまうのか?

美容学生 帰国

アメリカに残れず日本に帰国する学生の多くは、アメリカの個人ナンバーであるソーシャル・セキュリティ・ナンバーを所持していないため、コスメトロジー・ライセンスのテストを受けることができていません。

コスメトロジーの受験にはソーシャル・セキュリティー・ナンバーが必須となり、それはアメリカの美容学校からは発行されないことを皆さん知らないのです。

つまりアメリカで美容師になるために必要なビザを知らないままアメリカに来てしまっているのです。

アメリカの美容学校による曖昧な回答

美容学校 ソーシャルセキュリティー 取れない

アメリカの美容学校の中には、OPT(オプティカル・トレーニング・ビザ)を取れば、ソーシャル・セキュリティ・ナンバーが取得できると安易な回答をしているエイジェンシーばかりです。

確かにOPTを取ればソーシャルセキュリティーを取得することはできます。しかし、ソーシャルセキュリティーがなければ、コスメトロジーライセンスを取得することができません。

ここに見えない落とし穴があるのです。

コスメトロジーライセンス無しで雇用するオーナーはいない

美容 オーナー 雇わない

コスメトロジー・ライセンスを持たないスタイリストたちをどこのサロンのオーナーが雇ってくれるのでしょうか?

OPTはM1ビザで6か月、F1ビザで1年間です。

OPTを申請して、OPTビザを取得しソーシャル・セキュリティー・ナンバーを得て、コスメトロジー・ライセンス試験の申し込みをして、試験日が決まって受験をします。

コスメトロジーライセンスの取得には時間がかかる

コスメトロジーライセンス 取得 時間かかる

この期間は、どんなに少なく見積もっても3カ月以上はかかります。1回で筆記試験も実技試験にも合格すれば良いのですが、どちらか落ちた場合はさらに時間がかかってしまい、ライセンスを取得するまで半年かかってもおかしくはないのです。

このような状況をオーナー目線で考えると、半年間もの間、美容師(スタイリスト)として働けない方を雇用するリスクを抱えることとなります。

仮にライセンスを取れるとしても、実際に働けるのは3ヶ月未満になってしまうので、オーナーがその後のビザサポートでもしない限り戦力にはなりません。このビザサポートも容易ではないのです。

美容サロンオーナーが雇用したくないのも当たり前なのです。

弊社では安心してコスメトロジーライセンスが取得できます

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これらの落とし穴にひかからないようにするためには、アメリカの学校を卒業する前に、しっかりコスメトロジー・ライセンスを取得することが必要になります。

私たちBeauty Academy LAではアメリカでコスメトロジーライセンスが取得できるように、学生の間に個人ナンバーを発行しています。

個人ナンバーで全て解決!

この個人ナンバーを使うことによって学校に通っている間にコスメトロジーライセンスを獲得することができます。そしてコスメトロジーライセンスを取得した後は、ロサンゼルスを中心に、日本人美容師の人材紹介をアメリカの美容室におこなっています。

アメリカで美容師になるために学校の紹介を受けたい方、個人ナンバーを発行してほしい方、アメリカでの仕事の紹介を受けたい方は以下のリンクへお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

日本ですでに美容師として働いている場合

一方、日本で働いている美容師さんの場合はどうでしょうか?アメリカで美容師として働くことはそこまで難しくありません。

「レッドカーペットを歩くハリウッドセレブを担当したいと思ったことはありませんか?」

「美容師をアーティストのように扱うビバリーヒルズやハリウッドのサロンで働きたいと考えたことはありませんか?」

アメリカの美容師の待遇は良い

日本の美容師は長時間労働、低賃金という問題を抱えています。一方アメリカでは週3勤務で日本より高い給料をもらうことができます。アメリカで美容師として働くと日本にはない多くのメリットがあります。

日本の美容専門学校を卒業している美容師は、ほとんど問題なく美容師ライセンスをコスメトロジー・ライセンスに書き換えできます。

アメリカは州によって規定が異なる

アメリカ 美容 州 規定

アメリカは週によって法律が違うため、州によって美容免許のトランスファーに必要な時間が異なります。

カリフォルニア州の場合は美容学校での履修が1,600時間が必要となります。ハワイ州の場合、受講義務は1,800時間です(ただし、ヘアのみの「ヘアドレッサー資格」は1,250時間です)。

カリフォルニア・ハワイはアメリカの他の州と比べて、履修時間が長いですが、日本の美容免許を問題なく、トランスファーすることが可能です。

多くのエージェントはアメリカで1から学校に通わせている

しかしながら、多くの美容学校はなるべく生徒に学校に来てほしいと思っているため、このトランスファー作業をしっかりやっていない現状です。

日本からのコスメトロジーライセンスへの書き換え作業は、アメリカの美容学校ではなく、信頼できるエージェントに任せた方が良いでしょう。

美容免許書き換え後はコスメトロジーライセンス試験の受験が必要

コスメトロジーライセンス試験受験

美容免許のトランスファーが終了した後は、コスメトロジー・ライセンスを受験しなければいけません。日本の美容師さんの場合は、ネイルやエステに慣れていない可能性が高いので、対策を行っていないと実技試験で不合格になりやすい傾向にあります。

またコスメトロジーライセンス試験は英語で受験しなければいけないのでしっかりとした対策を行う必要があります。美容師に必要な英語を勉強しましょう。筆記試験に関して英語に自信のない方は通訳を同伴することも可能です。 

アメリカで活躍するネイリストやエステティシャン

アメリカ ネイリスト

ロサンゼルスやハリウッドでの活躍を目指していたり、もう既にこちらに来て活躍している日本人ネイリスト、マツエクテクニシャンやエステティシャンが数多くいます。

アメリカではジェルネイルやマツエクの市場がかなり伸びているが故に、ライセンスやビザをしっかり持たないまま働いている方も実は多いのではないでしょうか?

アメリカは日本と違って資格が存在する

カリフォルニア州では、ネイリスト資格で400時間、エステティシャン資格で 600時間の履修時間が必要です。

美容師資格のように、日本にはこれらの資格制度はありませんが、美容学校や専門学校を卒業していれば、実は、美容師の場合と同様にトランスファーが可能です。

まとめ

コスメトロジーライセンス ミーティング

今回はコスメトロジー・ライセンス取得についてお話ししましたが、ご自身の状況に照らし合わせた場合、疑問点やご不明な点も出てくるかと思います。

ライセンス取得に関する大半の問題や課題は、我々Beauty Academy LAが解決いたしますので、どうぞお気軽に以下のリンクへお問い合わせくださいませ。

お問い合わせはこちら

夢を実現する道のり

ヘアカット業務

これまで、私は、数多くの日本人スタイリストたちの相談に乗ってきました。

Q.日本でチェーン展開している美容サロンの店長を務めてきました。経歴を生かしてアーティストビザを取得したいのですが、どうしたら良いでしょうか?

Q.日本でアイ・デザイナーをしています。ワーク・パーミット(就労ビザ)のあるビザを取得は可能でしょうか?

Q.現在、アメリカの美容学校で、コスメトロジー・ライセンスを取得するために勉強中です。M1ビザなど、どうしたらワーク・パーミットのあるビザを取得できますか?

Q.日本でネイルサロンのオーナーをしていましたが、アメリカで資格もワーク・パーミットのあるビザも持っていません。どうしたら良いでしょうか?

Q.日本で美容専門学校に卒業し、美容師歴もあります。トランスファーでコスメトロジー・ライセンスを取得できますか?

まず、日本のスタイリストさんに、是非やっていただきたいのが、以下の質問を自分自身に問いかけ、考えを整理することです。

「あなたは、アメリカで、スタイリストとして何をしたいのですか?そしてそのゴールは何ですか?」

おそらく、回答は、大きく以下の3つに分けられると思います。

1.アメリカでスタイリスト(ヘア、ネイル、アイラッシュ、エステなど)として働き活躍したい(日米両方で働きたい方を含む)。

2.アメリカで美容サロン(ヘア、ネイル、アイラッシュ、エステなど)を経営 したい。

3.アメリカでの美容留学経験を日本で生かしたい(アメリカでは働かない)。

割り合いとしては、1番の回答が最も多く、次いで多いのが2番でしょう。そして、3番は稀のように思います。

上記に基づいて考えると、

美容留学の現状は、日本のスタイリストの夢や目標を実現しているのでしょうか?

答えは“No”でしょう。

何故でしょうか?

それは、美容留学の現状が、スタイリストの目的・目標と乖離しているからです。

どうして乖離しているのでしょう?

日本のスタイリストたちは、いずれアメリカで働きたいのです。

では、どうしてアメリカの美容学校に行くのか?

日本のスタイリストたちは、日本と同じように、学んで資格を取得した後、アメリカでも働く環境が待っていると思っています。

では、アメリカ美容専門学校を卒業した後に、働く環境はあるのか?

アメリカの美容学校に通っている場合、そこで出るビザの大半はM1ビザです。M1ビザは、アメリカの専門学校に行った場合に発行されるビザですが、ワーク・パーミットのあるビザに非常につながりにくくなります。
また、M1ビザでは、アメリカのソーシャル・セキュリティー・ナンバーを取得できないため、コスメトロジー・ライセンス取得のためのテストも受けることもできません。

アメリカ美容専門学校では、OPTで働き先が決まれば、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーが出るので、テストが受けられると聞きましたがそれで大丈夫なのか?

いえ、大丈夫ではありません。私自身サロンオーナーでもあるので分かります。
OPTとは、就職先が決まってから発行される職業体験ビザです。どこのサロンオーナーも、コスメトロジー・ライセンスを持たないスタイリストは雇用しないでしょう。
万が一、「雇用が決まれば、テストを受けて1回で合格して、働くことができます!」と言われても、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーが発行されてから、テスト申し込み、その後の受験まで、3カ月以上はかかります。
OPTの期間が3~6カ月と考えると、ライセンスを取得できても、ほとんど雇用できる期間は残っていません。

OPTの後に、ワーク・パーミットのあるビザのサポート前提で、雇用してもらえばいいのではないでしょうか?

日系美容サロンオーナーは、美容専門学校を卒業間近のスタイリストが、最もこれを前提に交渉してくることを熟知しています。
したがって、ライセンスは働き始めた後に取得すると言ったとしても、実際に雇用契約は非常に難しいと言えると思います。

ではどうしたら良いのでしょうか?

1.アメリカで美容の勉強をして、もしその後働きたい場合はF1ビザで渡米してください(英語語学学校や美容系学校でも弊社提携学校はF1ビザを出してくれます)。
F1ビザなら、M1ビザよりも滞在できる期間が長く(5年)、弊社提携学校であれば、ソーシャル・セキュリティ・ナンバーが取得できる上、OPTも1年間です。
その後のワークパーミットのあるビザ(Oビザ、E2ビザ,投資ビザ)やグリーンカードへの切り替えの道もいくつもあります。

 

2.もし、アメリカで最初から働きたい場合は、日本でワークパミットのあるビザ(Oビザ、E2ビザ、投資ビザなど)に挑戦する方がよいでしょう。
ビューティーアカデミーには、ビザ取得の前にESTAでコスメトロジー・ライセンスを取得するプログラムがあります。
弊社は、ライセンスを取得している状況で、アメリカでの就職活動やあなたと契約したい美容会社やサロンを紹介することもできます。

 

3.いずれアメリカで美容サロンや美容会社のオーナーになりたい場合は、M&Aによる投資ビザがよいでしょう。
投資金額も5万ドル程度で、投資ビザ(E2ビザ)を取得できる場合もあります。
間違っても、こちらで一からテナントを借りるといった日本と同じような店舗作りをしてはいけません。
開業までお金と費用が非常にかかります。私自身も、M&A(買収)の投資ビザがきっかけで、アメリカに来ました。
ビザを3カ月間で取得し、最初から黒字経営を考えると圧倒的にこの方法がよいと思います。この件は、長くなるので、別途コラムでご紹介します。

今回は、私の経験を踏まえて、スタイリストの夢や目標を大きく分類し、そこからライセンスやビザの取得に関する道のりを記載しました。
スタイリスト(ヘア、ネイル、マツエク、エステなど)により、バックグラウンドや目標は違うので、詳しい個別対応(明確な道のり)いたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

無料相談受付中!LineアカウントID:『@jp-usa』まで。

アメリカやハワイで美容室を開業するには?【2020/10/20追記】

アメリカ ハワイ 美容室 開業

アメリカで美容室を開業したいけどどうやればいいかわからないとお困りではありませんか?

アメリカで美容室を開業することは簡単ではありません。アメリカは外国人に対して厳しい国なので方法を間違えると開業までの時間が余計にかかり成功までの道のりがかなり厳しくなります。

この記事ではアメリカで美容室を開業するにはどのような方法が最適なのかについて詳しく解説していきます。

アメリカでビジネスを始めるにはビザが必要

アメリカ 美容 州 規定

アメリカでビジネスを始めて収益を得るためには適切なビザが必要です。アメリカの永住権であるグリーンカードを持っていない場合は何らかの制約を受けることになります。

アメリカでビジネスを持つということは基本的には働くことを意味するので、アメリカで合法的に働くためのビザを取得する必要があります。美容室を開業するために最適なビザは投資家ビザであるE2ビザです。

E2ビザでどのようにビジネスを始めるべきか?

美容師 オーナー

アメリカでE2ビザによって美容室を始める方法は以下の2つのやり方があります。

・アメリカで新しく美容室を開業する

・既存の美容室を買収してオーナーになる

アメリカで新しい美容室の開業は茨の道

多くの方はアメリカで新しく美容室を開業しようとしますが、ほとんどの場合上手く行かず失敗に終わってしまいます。アメリカは移民に対してかなり厳しい国で、ソーシャルセキュリティーという個人ナンバーがないと基本的に何もできないため、新しく美容室をオープンするのはかなり大変で時間がかかります。

アメリカで新しく美容室をオープンする際には、場所の選定や、リース契約、店の造作、美容師の雇用など、日本で美容院を作る場合と同じような作業が必要になりますが、ソーシャルセキュリティーがないとなかなか美容室をオープンするまでのスタートラインに立つことができません。これが原因で多くの方が投資に失敗してしまいます。

美容室買収は圧倒的に簡単

一方アメリカで開業するもう一つの方法として既存のビジネスをM&Aで買収する方法があります。アメリカはビジネス大国なので、ビジネスの売買がかなり盛んに行われています。アメリカのロサンゼルスやハワイでは美容室がよく売りに出されているので買収するのはそこまで難しくはありません。

既存のビジネスを買収するとビジネスライセンスや市からのパーミットなどをそのまま引き継ぐことができるのですぐに美容室を開業することができます。ここが新規で始める場合との大きな違いになります。

投資家ビザであるE2ビザではどのぐらいの投資額が必要なのか?

E2ビザ取得には移民弁護士や公認会計士等のサポートがどうしても必要になります。E2ビザ取得にあたって提出しなければいけない書類がかなり多いため、専門か無しで一人で申請することはほぼ不可能に近いです。

したがってアメリカで投資家ビザを取得するためにはおよそ3,000万円~4,000万円の費用がトータルでかかります。しかし他のビザと違って発給数に制限がないので、抽選によって落とされるような心配はありません。

E2ビザでは半永久的にアメリカに滞在できる

アメリカ コスメトロジーライセンス

E2ビザはその保持者が現在の会社で働いている限り、ビザの期限が切れるたびに再申請すれば、ビザを更新することができます。したがって、E2ビザを持っているだけでアメリカに半永久的に滞在することが可能になります。

また配偶者も同様にE2ビザを申請することができます。E2ビザでは永住権へステータスを移行することも可能なので美容室をアメリカやハワイで開業したい方にはかなりオススメのビザです。

アメリカで美容師として実際に働くにはコスメトロジーライセンスが必要

美容師 コスメトロジーライセンス

アメリカで美容師として働くにはコスメトロジーライセンスの取得が必要です。日本で美容学校を卒業して美容師として働いていた場合は、日本の美容免許をトランスファーしてアメリカの美容師免許試験を受けることができるのでアメリカで美容師免許を取得するのはそこまで難しくありません。

アメリカでの美容室開業は弊社まで!

私たちは今まで過去に多くの美容室のオーナー様がアメリカで新規美容室を立ち上げに失敗した例を何度も目にしてきました。Beauty Academy LAでは今まで正しいと思われていた方法を改革し、現在アメリカ/ハワイにおいて投資家ビザであるE2ビザによる美容室の買収の総合的なサポートを行っています。私たちはロサンゼルスを中心として今まで多くの美容室オーナー様のアメリカ開業を支援してきました。

私たちBeauty Academy LAではE2ビザに特化した移民専門弁護士や公認会計士を自社に抱えていることに加え、アメリカでの美容室経営のノウハウも皆様に提供しています。アメリカやハワイで美容室を開業したいとお考えの方は以下からご気軽にお問い合わせください。

無料相談受付中!LineアカウントID:『@jp-usa』まで。

【2020/10/28追記】

2020年初頭から始まったコロナの被害でアメリカの美容院は営業停止に追い込まれるなど、経営が難しい局面を迎えました。しかし少しずつ回復を始めた今、自分の美容院を持ちたい方にとってはチャンスともいえる状況になってきています。

現在、アメリカの事業売却物件は増加の傾向にあり、コロナの打撃を受けた飲食店や小売店以外に、美容サロンが次々と市場に出てきています。通常時であればブランド力がある優良な物件もかなり安く売りに出されているので狙い目です。アメリカでご自身の美容室を経営することに興味がある方はぜひ一度、私たちにご相談ください!

美容師に必要なハサミの種類やその用途を説明します

美容師の仕事道具と言えば「ハサミ=シザー」ですよね。

ハサミ1つで仕事をする仕事だからこそ、こだわりを持ちたいという方も多いはず。ハサミにはいろいろな種類があり、ハサミによって用途も変わってきます。

今回は、そんな美容師の必需品ハサミの種類や用途、メンテナンスについてご紹介していきます。

美容師のハサミは平均的にいくらかかるのか?

美容師が利用するハサミの金額は、ものによって様々であり、平均的に1丁当たり3万~5万円ほどと言われています。そのハサミを数丁保有していることで、使い分けを行っている方がほとんどです。

中には、1丁当たり数十万円するハサミもあるそうで、こだわりを持って使っている方もいます。またハサミの素材によっても金額が異なるので、よく切れるステライトなどは高価なものもあるため金額はチェックしておくといいでしょう。

初めのうちは、主に使うハサミを数万円で購入し、ほかに練習用として低価格のものを通販などでいくつか購入するといいでしょう。美容師のお店で働いているのであれば、先輩からハサミをもらうと費用もかからなくて済むため、使わないものがあれば、譲ってもらうのもいいかもしれません。

ハサミの種類

美容院 ボキャブラリー 英語

美容師のハサミはさまざまな種類があり、それぞれの用途があります。自分のカット方法や作りたいイメージに合わせてハサミも変わってきます。

ベーシック:ベースカットやブラントカットに使用

ハサミの中でもスタンダードなハサミになります。ハサミの足両方に刃がついているタイプで、刃の長さによってヘアスタイルも変わってしまうため、ベーシックのハサミを長さ別に持っている美容師も多いです。初めて買う場合は、一般的に使われている6インチから揃えていきましょう。

セニング:長さは変えずに毛量の調整する時に使用

俗に言うスキバサミのことを指し、長さは変えずに毛の量を調整(少なく)したい場合に使用します。1人のカットでもいくつかのセニングを使って仕上げることもあるため、カット率に合わせてセニングを用意する必要があります。

中でもカット率2030%セニングが一般的に使われており、初心者であれば必ず持っておきたいものになります。他にも、カット率15%で前髪の微調整、カット率40%で髪の量が多い時や刈り上げる時に使用するセニングもありますので、必要に応じて揃えていくのが良いでしょう。

※ カット率=1度のカットで切れる割合のこと。スキ率や落ち率という場合もあります。

スライド:髪に動きを出したい時やボリュームを抑えたい時に使用

刃が片方のみについているハサミのことで、髪の毛を滑らしながらカットできるハサミのため、動きのあるスタイルにしたいときに使用します。また、髪が刃から逃げる割合をスライド率と言い、スライド率が高い程カットできる髪の量も少なくなります。

アール:細かなディテールを仕上げる際に使用

刃がアール状になっているハサミの事を言います。スライドのように使うこともできますが、基本的には細かいディテールを仕上げる際に使用します。

ハンドルの種類

ハサミの種類と同様に、ハンドル(持ち手部分)にもさまざまな種類があります。このハンドル部分の相性によっては、腱鞘炎になってしまうこともあるため、自分に合うハンドルを選ぶ必要があります。

<メガネハンドル>

最も一般的に広く使われているのがメガネハンドルです。カットの安定率が高く、裏返しにしても使うことができ、初心者からトップスタイリストまで幅広く使われています。

<オフセットハンドル>

こちらは親指の指穴がネジ穴に近いタイプのハンドルです。そのため、指の開閉を大きくしなくてすむため、手の小さい女性や、腱鞘炎に悩んでいる方にオススメです。

<3Dハンドル>

その名の通り、ハンドル部分が少しねじれて立体的になっており、どんな角度でも手にフィットするものになっています。そのため長時間使用しても疲れにくいという特徴があります。

しかし、初心者が最初から3Dハンドルを使用してしまうとクセがついてしまい、他のハンドルが使えなくなってしまう可能性もあるため、初めて買う場合は、メガネハンドルかオフセットハンドルを選ぶのが良いでしょう。

何本持っておくのがいいの?

ハサミの所持本数に関しては、正直なところ個人差があります。というのも、人それぞれ得意とするカットが違ってくるためです。初めて買い揃えるということであれば、予備を含めて5本程度持っていれば問題ないでしょう。

ハサミの内容としては、ベーシック2本、セニング2本、スライド1本にしておけば、万が一落としてしまっても対応できます。セニングを2本持つ場合は、カット率の違うもので持ち、1本はカット率2030%のセニングにしましょう。

寿命とメンテナンスは?

ハサミの寿命は、メンテナンスによって大きく変わってきます。ベストなメンテナンスは1人切るごとにセーム革で拭くのが理想です。しかし、実際にはなかなか難しいため、1日1回仕事終わりに拭くようにするだけでも、ハサミの寿命が延びます。

また、セルフメンテナンスとは別に、3か月に1回程度プロのハサミ屋に研いでもらうと何年も使うことができます。万が一ハサミを落としてしまった場合も、すぐに修理に出すのが良いです。

刃がかけた状態で使用し続けると、刃がダメになり最終的には買い替えが必要になってしまうケースもあるため、落とした場合は修理に出し、予備のハサミを使いましょう。

また、汚れ、サビはハサミの天敵です。汚れやサビを少しでも放置していれば、切れ味が悪化しカットのスピードが落ちる他、お客様の髪を傷めてしまう可能性まであります。「切られた時に痛かった」、「髪の毛をハサミで引っ張られた」なんていうクレームは、美容師としては命取りです。

それに、せっかくご来店していただいたお客様の髪に枝毛や切れ毛を作ってしまうわけにはいきません。カット中の違和感に気付く前に、以下のポイントを日々チェックして、ハサミの状態を維持することが大切です。

・乾いたティッシュが綺麗に切れるか

ティッシュを使えば簡単に切れ味の確認ができます。お客様の髪を引っ張ってしまうことがないか、すきバサミのチェックには特に重要です

・ハサミの汚れを拭き取ることができるか

簡単に落ちない汚れには要注意。サビてしまう一歩前かもしれません。

・開閉はスムーズか

刃やネジに問題があればスムーズに開閉できません。ハサミの開閉に注意をしておけばカット時の負担を軽減でき、腱鞘炎の予防にもなります。

セルフメンテナンスの方法と注意点

セルフメンテナンスの必須アイテムは刃の拭き取りを行う「セーム革」、ハサミの開閉をスムーズにし、汚れを落とすための「油」の2点です。どちらもハサミに付属されていることが多いですが、自分に合ったものを使うのがベストです。

メンテナンスの手順

(それではメンテナンスの作業について紹介します。手を切らないよう、十分注意してください。)

 1. 拭き洗い

まずは親指と人差し指で23枚に折り重ねたセーム革を持ち、根元から刃先の方向に向かって動かして汚れを落とします。ハサミにこびりついた汚れを落とすのと同時に、目に見えない小さな「バリ」=「返り刃」を取り除きます。

この「返り刃」は長い間そのままにしておくほど取り除くことが難しくなり、切れ味の低下を引き起こします。毎日のメンテナンスが非常に重要ということが分かりますね。拭いても落ちない汚れは熱いお湯で洗い流し、再度セーム革を使って水分を残さないよう拭き取る必要があります。

ここで熱いお湯を使うのは、水やぬるま湯よりも汚れが落ちやすく、蒸発の早さからハサミ本体に水分が残りにくいためです。この時、すきバサミには歯ブラシを使うのも有効です。クシとクシの間に挟まった細かい髪の毛を取り除くのにとても便利です。

 2. 油をさす

続いて、油を補給します。ハサミの刃を開いた状態でネジの下部分、更にそこから手元に寄った「触点」に12滴。ネジ部分には1滴。ネジ部分から刃先に向かっての部分にも表面と裏面、それぞれ12滴の油を補給します。

次に、全体的にオイルが行き渡るよう、まんべんなくセーム革を使って馴染ませます。皮脂や頭皮の汚れが溜まりやすい「触点」を綺麗にし、油で開閉をスムーズにするこの工程はハサミの寿命に大きく関わっています。

ハサミを長く大切に使うためにも、特に丁寧に行いましょう。更に全体の汚れと油が残らないよう、最初の工程と同じく23枚に折り重ねたセーム革で拭き取っていきます。セーム革がきちんと刃に当たるよう、反対側の刃も同様にして親指を刃に軽く押し当てるのがポイントです。

 3. ネジを調整する

最後に、ハサミを数回開閉してネジの硬さを確認します。適切な硬さを保つことで、お客様の髪を噛んでしまったり、刃が強くあたり過ぎることを避けられます。最適な締め具合はハサミのメーカーによって異なりますが、一般的には刃をゆっくりと閉じた時に、刃の中心辺りからそれぞれの刃同士が擦れ合いを感じる程度の強さが適しているとされています。

この他にも、ハサミを無理に押し切るように使用していると刃に大きな負担をかけることになってしまいます。普段の使用についても今一度振り返ってみましょう。

カットレベルに合わせてハサミを選ぶ

一番最初に買ったハサミをずっと使い続けている美容師もいると思います。長年使っていると、使い心地も良く愛着がありますし、新しいハサミを買い揃えないでいるなんてこともあると思います。

しかし、初心者時代のカットスキルと経験を積んだスタイリストのカットスキルではかなりの差があるため、自分のカットレベルに合わせてハサミを買い替えることで、カットスキルが上がることもあります。

最初に買ったハサミを使い続けることも悪いわけではありませんが、いろいろなハサミを試しカットすることで、ハサミによるカットスキルのばらつきはなくなってきますし、スキルの底上げができます。スタイリストになって5年を目処にハサミを見直してみるのが良いでしょう。

まとめ

ホームカラー サロンカラー

今回は、美容師の仕事道具ハサミについてと、ハサミによるカットスキルの変化についてご紹介してきました。美容師にとってハサミは、とても大切な存在です。

古くなったハサミを使っていては、お客様の髪を傷めてしまう原因にもなってしまいます。ハサミは安い物ではないし、長く使うものだからこそ自分のレベルに合わせたハサミを選んでいきましょう。