セレブ・スタイリスト~インタビュー1 ~YUKIさん~

アメリカの生活が長い方は、セレブスタイリストYUKIさんの名前を、一度は聞いたことがあるかと思います。 私が、数年前にサロン買収のためにロサンゼルスに来た時、エージェントが「あの超有名なYUKIさんのサロンが売りに出ています!」と興奮しながら連絡をくれたのを、今でも覚えています。しかし実は、エージェントの勘違いで日本人のYUKIさんのサロンではなく、アメリカ人のYuki Sharoni氏のサロンが売りに出ていたのですが、縁あって結局、私はそのYuki Sharoni氏のサロンを買収することとなりました。 私が実際に日本人のセレブスタイリストYUKIさんとお会いしたのは、買収後、Yuki Sharoni氏から彼を紹介してもらったことがきっかけでした。日本人のYUKIさんもYuki Sharoni氏も、長い間、ビバリーヒルズエリアでサロンを経営していたため、お互いに友達同士でした。また名前が似ているので、それぞれのお客様が間違って相手のサロンに電話をかけてしまうことも多かったようです。 さて、少々前置きが長くなりましたが、今回は日本人スタイリストのYUKIさんのインタビューをお届けいたします!
TAKA(私):
YUKIさんは、いつアメリカ(ビバリーヒルズ)に来られたのですか?そしてきっかけは何だったのでしょうか?
YUKIさん(以下敬称略):
こちらに来たのは、僕が24歳のときです。横浜出身なのですが、父が米軍キャンプで働いていて、洋服も食べ物もみなアメリカのものだったのです。サンデー・スクールに通っていたため、サンクスギビングを祝ったり、アメリカの映画を観たり、港にはアメリカ人がたくさんいて大きな影響を受けました。3、4歳の頃には、海の向こうは何があるのかな?と、海を渡って外国に行こうと思っていました。
TAKA :
そんな小さい頃から、海外に来ようと思っていたのですね(笑)。日本ではどの美容学校に通われたのでしょうか?
YUKI :
マックスファクター(男女共学校)を卒業しました。日本では石渡 潔(近代美容の礎を築いた美容師)、麻生こうじが私にとって先生でした。川島文夫(PEEK-A-BOO代表)と同世代です。東京に行くと川島さんとはよく食事をともにする仲です。
TAKA :
そうそうたる方々ですね(笑)。英語などはどこで学んだのですか?
YUKI :
米軍キャンプにすぐに入りました。そこで英語とカルチャーの勉強をしました。
TAKA :
日本では美容師免許を持っていましたか?
YUKI :
日本の美容師ライセンスを持っていました。当時は、ファッションショーなどの仕事もしていました。その後、ロサンゼルスにあった山野美容学校に入りました。当時、ウィルシャー通り(ビバリーヒルズ)にあったけど、今はマリネロになったのかな。
TAKA :
当時美容師として、アメリカでの目標をお持ちでしたか?
YUKI :
僕は最初からアメリカのファースト・レディーの髪を手がけたかったんです。そのつもりでアメリカに来ました。
TAKA :
その夢は達成したのですか?
YUKI :
夢ではなくてね「目的」です。もちろん、叶えました。ナンシー・レーガン元大統領夫人の髪を手がけました。日本で待っててもファーストレディーは来ません。ですので、自分からアメリカに行くことにしました。
TAKA :
なるほど。夢ではなく「目的」として考えることが重要ですね!
YUKI :
トランクとバッグの荷物、2つだけでロサンゼルス国際空港に来ました。学校は決まっていましたが、ホテルなどは決めておらず、どうにかなるだろうと思って来たのが始まりです。泊まるところがないから、まず、学校に行って、そこで知り合った学校の生徒の家に最初の2、3日は泊まりました。茂木さん(日本の高度なカット技術をアメリカに持ち込み、ハサミ等の日本の優れた美容道具をアメリカに広めるなど日本と世界の理美容業界を繋げ、世界で活躍する日本人ヘアスタイリストのパイオニア)には、その頃にロサンゼルスで出会いました。茂木さんとはお茶をする仲です。
TAKA :
山野美容学校卒業後はどうされたのですか?
YUKI :
美容学校を6カ月で卒業し、加州コスメトロジー・ライセンスを取得しました。日本で美容師をしていたので早かったですね。
TAKA :
最初に就いた仕事は何だったのですか?
YUKI :
ビバリーヒルズでヘアドレッサーをしていたダンさんが、アシスタントを探してると聞いて、そこで働きました。そのときから、日本人スタイリストは重宝されていたと思います。アシスタント時代は、長時間働くことは、むしろありがたいと思っていました。
TAKA :
忙しくて疲れると辞めてしまう方が多い中で、YUKIさんのそのお考えは稀有ですね!
YUKI :
その後も、ずっとビバリーヒルズで働いていました。せっかくアメリカに来たのですから、その中心エリアで働きたいと思っていました。今でもそうです。日本でいうと六本木とか銀座辺りですね。
TAKA :
なるほど。その分競争はほかのエリアより激しくお客さまの注文も高いと思いますが、その方がやりがいを感じるということですね。その後はどうされたのでしょうか?
YUKI :
自分のサロンをバートン・ウェイ沿い(ビバリーヒルズ)にオープンしました。
TAKA :
その時はかなり投資されたのですか?
YUKI :
そうですね。幸い、投資金は比較的低くてすみました。Los Angeles Times、VOGUE、 Hollywood Reporterなど、あらゆる美容雑誌に自分の記事が載りました。オープンから3年経って、リースの料金が上がり店も小さかったので、サンセット大通り(ハリウッド)に移動したんです。映画『サンセット大通り』の影響もあったかもしれません。そこで32年間サロンを経営していました。20人以上のスタッフを雇用していました。
TAKA :
32年間ですか…。10年でも大変なのに凄いですね。場所もいいですし、大きなサロンだったので、家賃は相当高かったのではないですか?
YUKI :
15年前で当時、家賃は2万ドルでしたね。
TAKA :
お話を聞いているとトントン拍子ですが、どこでブレイクされたのでしょうか?
YUKI :
ずっとです(笑)。バーバラ・ウォルターズさん(アメリカの有名なジャーナリスト/テレビ司会者。日本の黒柳徹子さんのような方)を担当していました。彼女と世界中を飛び回っていましたね。エミー、オスカー、トニー、ゴールデン・グローブなど、有名な授賞式にはいつも一緒にいて、彼女のヘアメイクを担当していました。それから女優のルシル・ボールさんや俳優のマーロン・ブランドさんのヘアも手掛けました。
TAKA :
すごい方々ばかりですね。世界のスタイリストとも交流はありましたか?
YUKI :
パリのアレキサンドラ、ニューヨークのケネス、それからビダルサスーンとも交流がありました。
TAKA :
ビダルサスーンですか…。すごいですね。
YUKI :
ずっとVOGUEの表紙のヘアメイクをしていた須賀勇介さんとは友人で、「東(イーストサイド)のユウスケ、西(ウエストサイド)のユキ」と言われていました。
TAKA :
YUKIさんはまずアメリカで有名になって、それから日本でも名が知られるようになったんですよね。
YUKI :
おそらくアメリカのメディアに取り上げられたからでしょうか。
TAKA :
日本の芸能人の方も数多く手がけられていますよね。
YUKI :
宮沢りえさん、松田聖子さん、森進一さん、それから森さんの息子さんでOne OK RockのTakaさんなど、多数の著名人を手掛けています。
TAKA :
素晴らしいですね! オーナーとしてのご苦労はありますか?
YUKI :
苦労はないです(笑)。スタッフに恵まれました。
TAKA :
YUKIさんのアシスタントも、皆スタイリストとして有名になっていますね。きっとYUKIさんのご指導がよかったのでしょう。当時経営されている店のマネージメントはご自分でされていましたか?
YUKI :
はい、全部自分でやってました。経理以外は全てです。全体の動きがわかるのでよかったです。
TAKA :
YUKIさんなら、オリジナルプロダクト開発の話もあったのでは?ORIBE(ニューヨークのヘアスタイリスト。Luxury Brand PartnersとともにORIBEブランド確立。2017年12月にKAOが買収)のように。
YUKI :
ORIBEもよく知ってます。日本からプロダクト開発のオファーやパートナーの依頼があったけどお断りしました。そういう欲はあまりないので。
TAKA :
最近日本に一時帰国されましたか?
YUKI :
年に2回は日本に帰っています。必ず桜の時期には、日本の桜を見に帰ります。桜からエネルギーをもらえます。日本の桜はエネルギーの源です。
TAKA :
カッコイイですね!最後に、これからハリウッドを目指すスタイリストにメッセージをお願いします。
YUKI :
努力すれば目的は叶う!そして健康が一番。健康ならエネルギーが自然と湧いてきます。
TAKA :
ありがとうございました。僕も先生からエネルギーを貰いました!
● インタビューを終えて
YUKIさんは、アメリカで日本人スタイリストとして成功した第一人者です。YUKIさんのお店で働いていたスタイリストが今オーナーやセレブスタイリストとなり、ビバリーヒルズやハリウッドで活躍しています。同世代とおっしゃっていた川島文夫氏をはじめとする、伝説の美容師と呼ばれる須賀勇介氏と並び称されるべきセレブスタイリスト(美容師)であり、ビバリーヒルズを舞台に世界のセレブを美の虜にした、唯一の伝説的なヘアメイク・アーティストです。ちなみにYUKIさんは現在MLBで大活躍のロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平選手を応援しているそうです。
YUKIさんに学ぶ ~セレブスタイリストになるための5つのポイント~
  • 何ごとにも美的好奇心を持つ。
  • 身の置き場所を良くする(ビバリーヒルズ、ハリウッド)。
  • 努力を惜しまず目的をはっきりとする。
  • いつもプラス思考でいる。
  • 感謝の気持ちを人一倍持つ。
YUKIさんが勤務している店舗情報は以下です。
クリストフサロン ビバリーヒルズ店
https://cristophe.com/beverly-hills/salon/ YUKIさんに関するご質問など、どうぞお気軽にお問い合わせください。
Lineアカウント:ID:@yukastyleまでお気軽にどうぞ!

セレブスタイリストインタビュー2 〜NEILさん〜

今回は、ビバリーヒルズ/ハリウッドエリアの中でも1位2位を争う超高級サロン「MeĆHE」オーナー/スタイリストのNEILさんにお話しをお伺いしました。顧客の中にはモデルのハイディ・クルムもおり、その他にも多くのセレブを手がけているセレブスタイリストです。


YUKA(私):
どうしてスタイリストになろうと思ったのでしょうか?
NEILさん(以下敬称略):
最初はファッションに興味を持っていましたが、16歳のときにファッションに関わりながら仕事のできるスタイリストになることを決めました。

YUKA :
どちらの美容学校に行かれたのですか?
NEIL :
僕はイギリス出身なのですが、イギリスでは、スタイリストを目指す場合、美容学校に行くよりアシスタントプログラムに参加します。そこで、僕はロンドンにある「ダニエル・ハリソン」という高級ヘアサロンで『アプレンティスシッププログラム*1』に参加しました。イギリスでは、どれだけ有名なサロンで働くかが重要で、そのサロンはイギリス王室の対応もしていました。通常は、アシスタントから始めると、3年でフロアに立ち、スタイリストとしてデビューできるのですが、私は16歳からスタートし、19歳の時には「ネベル・ダニエル」というサロンで、ヘアスタイリストとしてデビューをしました。そこは、とてもヒップなサロンで、モデルやセレブが訪れるサロンでした。

YUKA :
何故、ビバリーヒルズで働き始めたのですか?
NEIL :
ある女性から、ビバリーヒルズに来た方が良いと勧められたました。実際にビバリーヒルズに来たら、文化もファッションもとても素晴らしく、一瞬でロサンゼルスに惚れてしまいました。ロサンゼルスのファッションは、ロンドンに比べてもっとカジュアルな感じで、僕にはとても合っていたし、そういうことを含めてロサンゼルスは最高の街だと感じました。とにかく、ロサンゼルスはラフでファッショナブルな雰囲気があり、かっこいいジーンズとTシャツを着て、髪型もカジュアルでおしゃれだと思いました。

YUKA :
ビバリーヒルズに来て困ったことはありましたか?
NEIL :
どんなキャリアでも、一から始めるのは難しいと思います。ロンドンでは有名だったけどこっちに来たら、僕のことなど誰も知らないし、インスタグラムなどのソーシャルメディアもなかったから、お客様に来てもらうことも難しかったですね。何より僕と一緒に働いてくれるスタイリストを探すことが、最初は一番苦労しました。僕がアメリカに来たのは25歳のときで、仕事のツテがあるわけでもなく、家族や知人もいませんでしたから、とても孤独で大変でした。ただ、僕にはスタイリストとしての自信だけはあったんです。そして、ありがたいことに、アメリカに来て、すぐに忙しくなり、時間が経つとともに、自然に人のネットワークが拡がっていきました。

YUKA :
ヘアスタイリングをしていて何が一番楽しいですか?
NEIL :
女性をキュートでセクシーに、そして笑顔にさせることが好きです。お客様を本当に満足させることは簡単ではないけれど、その人をよく観察して、その人のことを心から美しくしたいと思うと、いろいろな発想が湧いてくるんです。それってスタイリストにとって、重要なことだと思います。人を理解することは、簡単なようで一番難しい。理解しているつもりになっている人が多いのですが、それは結果になって現れます。どんなに高級なブランドの服を着せても似合わない人には似合いません。顔と髪だけを見ていてもダメなのです。その人のファッション、スタイル、パーソナリティを見極めてから、その人に合うヘアスタイルを決めることができると思うんです。ですので、自分にばかり興味を持っていてはいけません。他人にも自分と同じように興味を持つことが大切です。お客様にどれだけ特別な思いをさせてあげられるかが大事で、そのためにお客様を理解することが重要なのです。

YUKA :
ヘアアーティストとしての哲学は何ですか?
NEIL :
ワンパターンなスタイリストでは成功できません。多才であるべきです。人それぞれのシェイプを創造し、さらに様々なシェイプにアレンジしていくことができるスタイリストが本当に成功すると思います。

YUKA :
カラーリストではなく、なぜヘアカットとスタイリングのアーティストになったのですか?
NEIL :
実はカラーをすることが好きではないんです。カットとスタイリングは料理とに似ています。カラーは原料ありきと言いますか、料理で例えると、オーブンを使用している感じがします。カットとスタイリングは料理のような遊び心を取り入れられるけど、オーブンで料理をする場合は、原材料が最も重要になるでしょう。工程で言えば、髪をカラー剤につけて、40分間ほど置いて洗い流して乾かします。一方、料理は手先を使って包丁を操り、味付けをする必要があります。カットとスタイリングの方が、創造力や細かいテクニックが必要だと思うので、私はカットとスタイリングの方が好きです。

YUKA :
MeĆHE Salonはどのようなコンセプトで、どのように成功していったのでしょうか?
NEIL :
僕のパートナーであるトレーシーは、最も成功しているカラーリストの一人で、世界中にその名を知られています。僕は、素晴らしいカラーリストと組んでコンセプチュアルなサロンを創りたかったのです。僕達は、週に5日間必ずサロンに来て仕事をしていました。お店に名前をつけて、たまにしか来ないオーナーサロンとは異なり、日々、アーティスティックでスタイリッシュな品質を定着させる努力をしてきました。他のスタイリストに僕達のスタイルを強要したことは一度もありません。でも、特別な才能を持っているスタイリストが集まってきていると思います。ちなみに、カットもカラーも両方行うスタイリストはうちにはいません。カットまたはカラーのスペシャリストが集まっています。それは、チームワークがサロンにとって一番重要だと思っているからです。小さなサロンでは全部の仕事を一人のスタイリストがやることも多いけど、皆独立して、お客様を独り占めします。そうすると、個人だけが活躍しサロンの良さが失われていくと思います。

YUKA :
顧客にセレブはいらっしゃいますか?どんな方たちがいらっしゃるんでしょうか。
NEIL :
シャーリーズ・セロン、ジェニファー・ロペス、ハイディ・クルム、ジェニファー・ガードナー、キャメロン・ディアスなど、名前を挙げたらキリがないですね。これは、良いサロンの一つの証であると思いますよ。良い技術とサービスがこのような結果につながっているのでしょう。実際、うちのサロンには多くのセレブがいらっしゃいます。あまりこういうことを言うのは好きではないけど、多くのセレブに来店していただくことで、より多くのお客様がいらっしゃってくださっているとも思います。

YUKA :
日本に行ったことはありますか?
NEIL :
一度も行ったことはないけど、いつか行ってみたいですね。今日もBBCのニュース番組でやっていたけど、日本には多くの文化があり人気も高いですが、東京と大阪は願ってもなかなか住めない都市のようですね。

YUKA :
スタイリストを雇う際は、どういった点を重要視していますか?
NEIL :
そのスタイリストが優しい人間か?そしてホスピタリティがあるのか?に注目します。その人の心が重要で、プライドばかり高くてはダメです。手を取り合って仕事ができるかが大切で、それから技術的な才能をみます。良いエネルギーであることが重要なのです。

YUKA :
これからセレブのスタイリストになる方々にメッセージをお願いします。
NEIL :
まず、第一に、謙虚になりなさい。第二に皆と仲良くすることです。最後に、つらいことがあっても、頭をさげる勇気や我慢をすることも重要です。

[1] アプレンティスシッププログラム
美容学校に行く代わりにサロンでアシスタントをしながら勉強をし、美容学校卒業と同じ権利を取得できるプログラム。アメリカにも同様のプログラムがある。


◆感想
日本では知られていないかもしれませんが、NEILさんはビバリーヒルズやハリウッドの一流スタイリストに聞くと、3本の指に入る超有名セレブスタイリストです。彼のメッセージに、セレブスタイリストとして、重要なポイントに「謙虚」とか「仲良く」というキーワードが出たのには少々驚きましたが、今まで私が見てきた中でも、人気も単価も高いスタイリストは、皆さん、謙虚でホスピタリティーが高いです。対して、プライドばかり高いスタイリストは、なかなか成功できず、環境やサロンのせいにしてしまいます。セレブスタイリストになるためには、意外なようですが、NEILさんがおっしゃっているようなことが重要だと思います。日本人が本来持っている気持ちを失わないことが、ここロサンゼルスでも大切なのです。

◆NEILさんに学ぶセレブスタイリストになるための3つのポイント
・いつも謙虚であること。
・皆と仲良くする。仲間を大切にする。
・頭をさげる。感謝の気持ちを忘れない。

◆NEILさんが勤務している店舗情報は以下になります。
MeĆHEオフィシャルサイト
https://mechesalonla.com

NEILさんに関するご質問など、どうぞお気軽にお問い合わせください。
無料相談Lineアカウント:@jp-usaまでお気軽にどうぞ!

ビザは取れる!弁護士選びとスポンサー会社

● どんなビザを取得するか

ビザの話をしましょう。まず結論から言いますと、アメリカでやっていきたい日本のヘアスタイリスト(美容師)、ネイリスト、アイラッシュテクニシャンは、アーティストビザを取るべき!そして、グリーンカードを取得しましょう!そこに夢と自由があります。

余談ですが、私自身はというと、ビバリーヒルズのサロンを買収し、E2(投資ビザ)でアメリカに来ました(私自身は美容師ではありません)。日本にいる頃は、どの弁護士に相談しても「難しい!」と言われ、諦めかけていましたが、道が拓けたのはロサンゼルスに遊びに来たついでに、エージェントや移民弁護士に相談してからです。日本にいる頃とは全く異なる視点で見れるようになり、自分のやるべきことが明確になりました。それから3カ月でビザの取得ができました。

私見ですが、日本にいる弁護士は、カリフォルニア州やロサンゼルス市の詳細な事情をよくわかっていません。ヒアリングが多く、ソリューションが少ないと思いました。アメリカにいる弁護士は、多種多様で、人の懐を見てお金儲けに走りがちな面も否めないのですが、実力のある素晴らしい方はいらっしゃいます。

今日本にいる方は、まずアメリカに来て、カリフォルニア州、ロサンゼルス市を熟知した信頼できる、そして、ロサンゼルスで実際に生活している日本人に相談するのが良いと思います。

冒頭でアーティストビザやグリーンカードに触れましたが、ロサンゼルスに10年以上いるスタイリストの大半が、そのどちらかを所持しています。また、私自身は実際に投資してE2カンパニーをつくりE2ビザを取得しましたが会社(E2カンパニー)からE2ビザを出してもらっているケースもよく聞きます。その会社とご自身のスタンスが本当に合っていれば、お互いに良いことだと思いますが、月日が経つにつれ、会社とスタイリストで求めていることがくい違ってくることをたくさん見てきました。私はその背景に、カリファルニア州(USA)と日本の環境の違いを感じます。カリフォルニア州の労働法は、他州と比べても労働者寄りで、ましてや日本とは比べものになりません。さらに、スタイリストとなるとフリーランスが非常に多く、日本のようにオーナーが強く、従業員がオーナーの言うことを何でも聞くのはあり得ないのです。この環境の違いが、スタイリストに心の変化を与えるように感じます。特に、ハリウッドやビバリーヒルズなど、多くのセレブが集うエリアではそれが顕著です。したがって、アーティストのように羽ばたきたい方は、最初からそのための道と、そのためのビザを目指すべきです。

美容関係者であれば、スタイリスト、ネイリスト、アイラッシュテクニシャンはもとより、サロンのオーナーも、我々にご相談いただければ、コストを軽減し成果を上げるご案内が可能です。

● サロンオーナーなら投資ビザを視野に

私自身、美容サロンオーナーでもあるので、美容サロンオーナーには、是非、お伝えしたいことがあります。日本で美容室オーナーの方が、こちらロサンゼルスで出店する場合は、オーナー自身はE2(投資ビザ)が最適だと思います。また日本では、あまり一般的ではありませんが、M&Aでロサンゼルスのサロンを買収するメリットもあります。
特に、ビザやライセンスの取得は圧倒的に早く、リース契約もスムーズです。一からやる方法が多いと思いますが、 “Time is Money” です。日本の大手上場会社でも、ビジネス系のライセンスやビザ、リース契約の問題で余計なコストがかかっていることが多々あります。2~3年かけて漸くスタート地点に立つのではなく、アメリカ人と同じスタート地点に3カ月で立てるM&Aは、コストを抑えて短時間で目的を達成できます。

美容サロンのM&Aについては、私自身、2度も経験しており、サポートや助言、エージェントとして代行作業も可能ですので、ご興味ある場合はどうぞお気軽にお声がけください。また雇用するスタイリストは日本人にこだわり過ぎず、継続的な募集と教育によって積極的にアメリカ人を雇用するべきです。我々は、美容サロンオーナー(ヘア、ネイル、マツエク)には、日本人を含めたプロフェショナルなスタイリストをご紹介しています(現在登録者多数!)。
どうぞ、ご遠慮なくお問い合わせください。

最後に、ビザはE2にしろ、アーティストにしろ、グリーンカードにしろスポンサー会社(務める会社やエージェント会社)が重要となります。特にE2は会社とともに歩み、万が一、会社を辞める時はビザが無くなるので、慎重に選択することが大切です。移民弁護士もそうですが、会社選びにもアメリカではエージェントが必要だと思います。特に、会社との契約はカリフォルニア州法に基づいた契約であることが重要です。日本人スタイリストのプロフェッショナルエージェントである我々は、契約についてサポートいたします。またビザに関しては、アーティストビザやグリーンカードのサポートをしています。

スタイリストのアメリカンドリーム

ロサンゼルスのWest Hollywoodエリアには、素敵な美容サロンが数多くあります。

平均客単価1000ドル以上といわれるSally Hershberger、インスタ200万人以上のフォロワーを抱えるカラリストGuy Tangのサロン、日本のKAOがプロダクトの権利を100億円以上で買収したJohn Frieda、そして毎月のプロダクト収入が20億円以上と言われるChaz Deanスタジオ(Wenn)など…。

彼らはサロンをチェーン展開しているわけではなく、美容師としてのタレント性を開花し、ビジネスを発展させています。

日本人でいえば、シュウウエムラ化粧品の創業者植村秀氏も、ハリウッドでメーク技法を習得しビジネスを発展させた一人です。
世界で最もセレブが集まるハリウッドは、まさに美容のメッカと言えます。

話は自分自身のことになりますが、私は2013年にビバリーヒルズの高級美容サロンYuki Sharoni Beauty & Lifestyleを買収しました。オーナーだったYuki Sharoni氏は30年以上ビバリーヒルズのセレブスタイリストとして活躍し、アダム・サンドラーやジェシカ・アルバといった多くのセレブを顧客に持っていました。上記のようなTop中のTopのスタイリストではなかったのですが、カット250ドル、カラーは400ドルで、毎日途切れることなくお客様が訪れていました。Yukiの晩年の年収は、おそらく日本の東証一部上場企業の役員の平均年収をはるかに超えるものだったでしょう。また、当時の弊社サロンでNo2、No3のスタイリストの年収も、サラリーマンの部長でも手が届かない収入でした。これは、ビバリーヒルズ、ウエストハリウッドで名の知られたサロンであれば、当たり前のような話です。日本の美容師の平均年収が300万円以下であることを考えるととても夢があります。

私は、ビバリーヒルズとウエストハリウッドの中心で、およそ5年間にわたり、美容サロンを経営して、数多くのことを経験し学び、多くのスタイリストや美容会社の方からも話を聞いてきました。

職人気質を持つ日本人は、ホスピタリティと技術を持ち合わせています。私は多くの日本人スタイリストが、トップのスタイリストになれると確信し、昨年タレントエージェントのライセンスを取得しました。それは才能ある日本人を発掘、育成し、アメリカで大活躍するスタイリストになるまで継続的にサポートできればという思いからきています。

夢を抱く美容学生は、アメリカの美容学校選びやビザの取得で失敗し、コスメトロジーライセンスを取得できないまま日本に帰国してしまうことが現状です。多くの日本人美容師も、やはりコスメトロジーライセンスの取得、ビザの取得で失敗し、本来ある多くのチャンスを逃しています。またアメリカで活躍しているかのように見える日本人スタイリストも、真面目過ぎるがゆえに、交渉やマーケティングで失敗し、本来の才能を開花できないままでいます。このようなスタイリスト環境は、皆さんが思っているほど、本来閉鎖的でも難しくもありません。ただ正しくサポートする適切な人間がいなかったように思えます。

世界の美容の中心と言っても過言ではないハリウッド、高級ブティックが並ぶビバリーヒルズ、天使の街ロサンゼルス、誰もが憧れるハワイで誰よりも輝くスタイリストになるために、私がしっかりサポートいたします。また、このコラム連載を通して、さまざまな情報をお伝えできればと思います。ヘアスタイリスト、メイクアップアーティスト、ネイリスト、エステティシャン、マツエクテクニシャンを目指す皆さま、そして興味を持っている貴方に、少しでも手助けができたらとても嬉しく思います。

美容に興味ある方、美容学生さん、日本の美容師さん、キャリアアップしたいスタイリストさん、コスメトロジーライセンス、ビザ、働く環境のことなど何かあれば、どうぞお気軽にご連絡くださいませ。

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