サロンカラーとホームカラーって何がどう違うの?

ホームカラー サロンカラー

みなさんは、普段どのようにヘアカラーをされていますか?

毎月サロンに通っているという方や、時間がないから自分で!という方など、様々かと思います。実は、自分でする市販カラーと美容師がするサロンカラーではたくさんの違いがあります。

そこで今回の記事では、サロンカラーと市販カラーの違いについて分かりやすくお話します。

ホームカラーとサロンカラーの特徴

ホームカラー サロンカラー 特徴

ホームカラーとサロンカラーにはそれぞれ特徴があります。

ホームカラーの特徴

ホームカラーはお客さまご自身が使うことを前提として作られています。その為、色ムラが分かりにくいなど、失敗が少ないような色味設定が基本となっており、色表現の幅はおおむね20色程度です

また剤は、毛髪に広がりやすい泡や液体で、一人でも簡単に染めることができるといった工夫が施されています。ニオイも最小限に抑えられています。つまり、色表現よりも簡単さや失敗の少なさを重視しているのがホームカラーの特徴です。

サロンカラーの特徴

サロンカラーはプロの美容師が使うことを前提として作られています。高い技術で施術ができる為、200色程度の豊かな色表現が可能です。剤型は、粘性のあるクリームが多く、塗り分けやメッシュやハイライトといった繊細な美容技術に適しています。

色調の設定がしやすく、お客さま一人一人のご要望に沿った色を作りだすことができるのがサロンカラーの特徴です。

ホームカラーとサロンカラーの決定的な違い

ホームカラー サロンカラー 違い

ホームカラーとサロンカラーの違いをシェアします。

中身であるアルカリ剤の違い

ホームカラーには、主にモノエタノールアミンというアルカリ剤が含まれています。これには、仕上がりの手触りを良くする成分があり、ニオイも抑えることができるといったメリットがあります。しかし、このアルカリ剤が毛髪内部に残留しやすいといった点があります。

髪の毛にダメージを与える成分を空気中に飛ばすことができないような作りになっているため、染めたてよりも時間が経ったときの髪の毛のダメージに差が出ます。一方サロンカラーでは、アルカリの残留を最小限に抑える為、アンモニアがよく使われています。

また、アルカリの量を調整しながら使用するため、ダメージが少ない上に色持ちが良いといったメリットがあります。

1番の違いはプロの美容師が薬剤を調合して塗るということ

2液のことを私たちはオキシと呼びますが、消毒に使われるオキシドールと同じオキシです。別名酸化剤。中身の成分は過酸化水素です。2液は主に、髪の毛の色素を抜く脱色の役割を持っています。簡単に言えば、髪の毛を砕く薬です。砕くということは、髪が痛むということです。

サロンで使用するオキシとは濃度がいろいろあります。日本では最高6%、3%、2、4%、0.75%の種類がありこれは日本の法律で定められた濃度になります。6%以上になると日本以外の海外には存在しますが日本では使用禁止

ちなみに濃度が濃いほど髪が明るくなります。数字が低ければ低いほど髪の毛を明るく脱色する作用が弱くなりますので、低いものはダメージが少なく、美容室では毛先などの傷みやすい場所に使い分けています。

例えばカラーをしてから2ヶ月経ってプリンを直すためのカラーでは、根元の黒い地毛の部分には6%、毛先にはダメージ度合いを見極めた上で3%から濃度の低いものを使うように考えています。

市販のホームカラー

ですが、市販のホームカラーに使われている2剤は全て6%のみです。すでに色が抜けてダメージを抱えている毛先にも、濃度の高いものをつけることになるのです。しかも、自分でカラーをする場合に毛先を省いて根元から薬剤をつけることはなかなか難しいと思います。

特に乳液状のものや泡状のものは、液ダレを起こしてしまうのでどうしても毛先に薬がつきやすく、全てを塗り終えて放置し終えるまで、初めについた薬剤はかなりの時間毛先についたままになります。

美容師はこれらのことを全て視野に入れた上で、薬剤の選定、塗り分け、放置時間の設定をしています。残留色素によって明度、彩度も考えて、計算しています。かなり頭を使って施術しています。それほどお客様の髪に気を遣っている分、よくわからないホームカラーに抵抗を感じるのです。

ホームカラーはスタイルの幅を限りなく狭めてしまう

ホームカラー スタイルの幅 狭める

パーマ、縮毛矯正、ブリーチ、特殊系カラー(外国人風カラー)をやりたいと考えてる方は、ホームカラーで染めるのは考えた方がいいかもしれません。ホームカラーでは薬剤塗布の塗りムラが起こります。

その結果、ダメージムラが起こります。そのため、ホームカラーしている髪にパーマ、縮毛矯正をした場合、あまりかからずダメージだけ増えるか、最悪の場合チリチリになります。そうなってしまってはもう修復不能です。切るしかありません。そうやって悲しい思いをしているお客さんはたくさんいると思います。

たとえどんなに上手でカリスマ美容師でも、全体にダメージムラ、1本でもダメージムラはある髪に対して施術していい結果は残せません。意外と髪がチリチリになって事故ってしまったという原因が、ホームカラーしていたからというのが多いのです。

ホームカラーの失敗とその後

ホームカラー 失敗

よくお客様で多いのは、自分でホームカラーをしてしまって失敗しちゃったから修正してほしいと要望。ムラムラに染まった金髪や真っ黒にしてしまった髪色。美容院に行けばなんでも綺麗に治るかといったらそうでもありません

確かに美容師はムラを修正する技術は持っていますが、場合によっては何回もカラーしなければいけなくなるケースもあります。黒染めに関しては希望通りの明るさに戻すのには回数を重ねなければいけませんし、あまり黒すぎると明るくなったとしてもムラになりやすいため、逆に汚く見えてしまいます。

1度の失敗で何回もカラーをしなければいけなくなってしまい、時間もお金もかかってしまいます。また、やりたい髪型もしてあげたくてもできないということもあります。

そして1番気になるのはダメージです。カラーを重ねることはそれだけ髪の毛に負担もかかりますし、枝毛や切れ毛が発生した場合は切るしか方法がなくなってしまうケースも考えられます。

まとめ

トリートメント おすすめ

サロンカラーは、ホームカラーに比べて時間と費用がかかってしまいます。しかし、キレイな髪作りには、訓練されたプロだからこそできる薬剤選定と塗布技術が必要です。大切な髪の毛を守るためにも、やはりダメージの少ないサロンでのカラーをオススメします。